デヴィッド・ボウイとイマンの運命的な出会いとプロポーズ
デヴィッド・ボウイは、音楽やファッション、表現の世界で常に時代の先を歩いた芸術家でした。いくつもの顔を持ち、世界中を魅了した彼が、恋愛において最後にたどり着いたのが、スーパーモデルのイマンでした。華やかなスター同士の恋でありながら、二人の関係には、静かで深い誠実さがありました。
出会いは友人が開いた食事会で
デヴィッド・ボウイとイマンが出会ったのは、1990年。共通の知人が開いた食事会でした。ボウイは、初めてイマンを見た瞬間から強く惹かれたと言われています。彼は後に、最初のデートが楽しみで眠れなかった、というほどの想いを語っています。一方のイマンは、すぐに恋へ飛び込んだわけではありませんでした。世界的なロックスターとの恋愛には慎重で、派手な名声よりも、彼の人柄を見ようとしていたのです。
イマンが愛したのはスターではなく素顔の彼
イマンは後に、彼女が恋に落ちたのは「デヴィッド・ボウイ」ではなく、ひとりの男性としての「デヴィッド・ジョーンズ」だった、という趣旨の言葉を残しています。ステージの上では、ジギー・スターダストやシン・ホワイト・デュークなど、数々の姿に変化してきたボウイ。けれどイマンの前では、奇抜なスターではなく、穏やかで礼儀正しく、少し照れ屋な男性だったようです。その自然体の関係が、二人の愛をゆっくりと深めていきました。
プロポーズはロマンチックなパリで
ボウイがイマンに結婚を申し込んだ場所として、よく語られているのがパリです。芸術と恋の街で、彼はイマンに未来を共にしたいという想いを伝えました。プロポーズの詳しい言葉は、はっきりとは公表されていません。けれど、ボウイらしい大げさな演出というよりも、二人だけの時間の中で、静かに真剣な気持ちを差し出したものだったと伝えられています。世界中の観客を驚かせてきた彼が、イマンに向けたのは、舞台上の華やかさではなく、ひとりの男性としての誠実な決意でした。
スイスでの結婚、そしてフィレンツェでの祝福
二人は1992年4月、スイス・ローザンヌで法的に結婚しました。そして同じ年の6月、イタリア・フィレンツェで改めて結婚式を挙げます。歴史ある美しい街で行われた式は、芸術家ボウイと、気品あるイマンにふさわしい、洗練されたものだったと言われています。
最後まで続いた深い愛情
デヴィッド・ボウイとイマンの結婚は、華やかな世界にありながら、とても安定したものでした。二人は娘にも恵まれ、家庭を大切にしながら歩んでいきます。ボウイのプロポーズは、細かな言葉が伝説として残っているわけではありません。しかし、変化し続けたアーティストが、イマンの前では変わらぬ愛を選んだこと。それこそが、この物語を特別なものにしています。イマンは、スターとしてのボウイではなく、素顔の彼を愛しました。そしてボウイもまた、人生の最後まで、イマンを深く愛し続けたのです。



